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弁護士が解説!過払い金返還請求を行う際に大手チェーンと地元事務所を比較するポイント

2024.09.09
過払金返還請求

過払い金返還請求を考えている方へ

過払金返還請求

過去に消費者金融やクレジットカード会社からの借り入れをしていた方の中には、既に返済が完了しているにもかかわらず、「過払い金」が発生している可能性があります。

過払い金返還請求は、払い過ぎた利息を取り戻す手続きであり、弁護士や司法書士に依頼することで、手間をかけずに返還を実現できるケースが多いです。

しかし、いざ弁護士を選ぶ際に「大手チェーン事務所に依頼するべきか、地元の弁護士事務所に依頼するべきか?」と悩む方は少なくありません。

それぞれの事務所には異なる特徴があり、選び方次第で依頼の満足度が大きく変わることがあります。

本記事では、大手チェーンと地元弁護士事務所の違いを詳しく解説し、それぞれのメリット・デメリットを整理していきます。

【参考】経験豊富で親切な対応をしてくれる事務所に

 

大手チェーン弁護士事務所の特徴とデメリット

デメリット

大手チェーン事務所は、全国展開しており、知名度が高く、テレビCMやインターネット広告を通じて認知度を得ているため、多くの依頼者にとって「信頼感」があるといえるでしょう。

全国規模で案件を取り扱うため、対応スピードや実績の豊富さがメリットとして挙げられることが多いですが、以下のようなデメリットも存在します。

 

デメリット①:画一的な対応になりやすい

大手チェーン事務所では、大量の案件を効率よく処理するための仕組みが整えられているため、案件ごとの対応が画一的になりやすいという傾向があります。

具体的には、依頼者一人ひとりの個別の事情や背景を深く掘り下げて対応することが難しく、一般的な手続きの流れに沿った対応になりがちです。

また、地域特有の事情や、依頼者の個別の状況に配慮した対応を求める場合には、期待した結果が得られない可能性があるため注意が必要です。

過払い金返還請求においては、依頼者が抱える事情や、相手の貸金業者の対応に応じて、細やかな戦略を立てることが重要です。

こうした個別対応が求められる場合、大手チェーン事務所では対応が十分でないと感じる依頼者も少なくありません。

デメリット②:担当者が頻繁に変わることがある

大手チェーン事務所では、案件ごとに担当者が変わることが多く、最初に相談した弁護士が最後まで対応することが保証されていないことが多いです。

このため、依頼者にとっては毎回同じ内容を異なる担当者に説明しなければならず、コミュニケーションの一貫性が保たれにくいという問題が発生します。

このような担当者の変更は、特に信頼関係を重視する依頼者にとってストレスとなることがあり、進捗の確認や手続きの状況説明においてもスムーズにいかないことがあるため、注意が必要です。

デメリット③:「つまみ食い」と呼ばれる案件選別の可能性

大手チェーン事務所では、「無料調査」を行い、依頼者を集めることがありますが、これは単に依頼者を集客する手法として使われるケースも多く、調査後に依頼を断られる場合があります。

これは、解決が簡単で利益が出やすい案件のみを選んで受任し、手間や時間がかかる案件については断る「つまみ食い」と呼ばれる手法です。

例えば、過払い金の金額が多いものの相手業者との交渉が難航しそうな案件や、裁判を伴う可能性のある案件などは「他の弁護士に依頼してください」と断られたり、別の弁護士を紹介されることがあります。

こうした対応は、依頼者にとって二度手間になり、結果として依頼先を探し直す負担を強いられることになります。

デメリット④:依頼後に家族にバレるリスクがある

大手チェーン事務所では、依頼を受けた後、書類が「〇〇法律事務所」といった形で自宅に送られてくることが多く、家族に内緒で進めたい場合でも、その存在が知られてしまうリスクがあります。

特に家族に過払い金返還請求を行っていることを知られたくない依頼者にとって、こうした書類の送付は大きな問題です。

依頼前に書類の送付方法や連絡方法について事前に確認し、万が一の場合に備えておくことが重要です。また、対応が柔軟な事務所では、送付先を自宅以外に設定したり、電話連絡を最小限に抑えるなど、家族に内緒で進めるための配慮をしてくれることもあります。

【参考】過払い金返還請求をした場合、デメリットはありますか?

地元弁護士事務所を選ぶメリット

メリット

一方で、地元の弁護士事務所には以下のような強みがあり、大手チェーンとは異なる形で依頼者をサポートできます。

メリット①:地域特有の事情に精通している

地元の弁護士事務所は、地域特有の消費者金融業者や貸金業者の情報を持っており、過去に同じ地域で扱った案件をもとにしたアプローチが可能です。

これにより、相手業者との交渉がスムーズに進むことが期待でき、地域事情に詳しい点を活かした戦略を立てることができます。

メリット②:依頼者一人ひとりに寄り添った対応が可能

地元事務所は、大手チェーン事務所のように大量の案件を扱うのではなく、依頼者一人ひとりに寄り添い、じっくりと対応することができます。

特に対面での相談を重視し、依頼者の話を丁寧に聞くことで、信頼関係を築きやすいという点が大きな強みです。

メリット③:柔軟な交渉や対応が期待できる

地元事務所では、依頼者の事情に合わせた柔軟な対応が可能です。

たとえば、家族にバレないように配慮した連絡方法や、依頼者の生活状況を考慮した手続きスケジュールを提案するなど、依頼者に寄り添った解決策を提示できることが強みです。

【参考】当事務所の解決事例

弁護士を選ぶ際のポイント

集合写真

過払い金返還請求を依頼する際は、以下のポイントを確認して、自分に合った事務所を選びましょう。

  1. 料金体系の明確さ
    成功報酬や相談料など、料金体系が明確に提示されている事務所を選ぶことが大切です。特に過払い金返還請求では、結果が出るまでにかかる費用を事前に確認しておくことで、依頼後のトラブルを防ぐことができます。
  2. 過去の実績や評判の確認
    弁護士事務所の過去の実績や、口コミなどを事前に確認しておくと良いでしょう。信頼できる情報源を活用して、自分に合った弁護士を見つけることが重要です。
  3. 相談のしやすさ
    弁護士とのコミュニケーションが取りやすく、相談内容に丁寧に対応してくれる事務所を選びましょう。対面相談を重視する場合は、地域の法律相談センターなどを活用して事前に相談することも有効です。

これらのポイントを考慮し、自分に合った事務所を選んで過払い金返還請求を行いましょう。